秘密の誘惑

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「受付の藤田さんをわたしの下で働くようにって・・・・」


柏木　裕美は支社長室の机の前でポカンと口を空けてディーンを見た。


「なぜそんなに驚く？」


ディーンは指で万年筆をくるくる回しながら裕美を見る。


「普通は驚きますわ　彼女は受付ではありませんか　人事が決めた事です」


「そんな事は分かっている　人事に落ち度がある」


ディーンは萌の言葉が気になっていた。


入社試験でもトップクラスだったはずなのにと。


トップクラスで頭も切れるのならば受付よりもっと仕事が出来る部署になるべきだ。


ディーンは人事部長を呼んで入社試験の結果と履歴書を今年の社員全員分を持ってこさせた。