秘密の誘惑
「だから君の下で出向と言う形を取るんだ そして仕事を覚えたら来年の春に他所の部署へ異動させる」


自分の秘書の下ならばたくさんの仕事を覚えられるだろう。



今は萌を他の部署へ・・・自分の目の届かない場所へ行かせたくなかった。



「ディーン、公私混同はしないで下さい!」



裕美は苦い顔でディーンを見つめた。



「・・・・ならば、エレベーターの前にある花はいつもと雰囲気が違うとは思わないか?あの時、君もステキだと言った」


いきなり話を変えて・・・。


「え、ええ いつもより華やかで素敵だと思いますわ」


裕美は話に付き合うことにした。


「あれを活け直したのは彼女だ」


「え?」


「彼女の花を生ける技術は素晴らしい 契約の花屋を止めていっそ彼女に活けて貰おうか?」


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