「はいっ!」


元気よく返事をして、はにかんだ笑顔を見せる。


その笑顔に、一瞬吸い込まれるかと思ったくらい、かっこよかった。



…って、返事しないとっ!


「もちろんっ!顧問の先生に、入部届けもらって、それ出せばサッカー部だからっ!」



笑顔でそう言うと、久保くんは、嬉しそうに、


「わかりましたっ!ありがとうございましたっ!」


そう言って走って行こうとした。



──あ!!


「久保くんっ!!!」


大きな声で名前を呼ぶと、ちょっとびっくりしたように、振り向いた。



「なんでキャプテンの米倉じゃなくて、うちのところに聞きに来たのーっ!?」



久保くんは、またはにかんだ笑顔を見せて、



「夏川先輩が、いちばん優しそうだったからですよっ!」



言い終わると、また走って教室へ戻っていった。




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