‐あおい‐
助けてと言わんばかりに逃げまくる.
泣きじゃくり、まだ幼い幼い顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくるのは鳴海美希.
小さな歩幅で全力で足場の悪い道路を走る.
後方には無数のガイレンピア達.
荒い吐息でゆっくりと追いかける.
捕まったら最後. ・・・と言うのは幼い美希でも想像ができた.
「・・・・・・お゛ねぇぢゃん・・・!!」
悲痛な叫びは暗闇にこだました.
お姉ちゃんは必ず来てくれる、絶対に.
信用を胸に、走り、走りきる.
「ぜぇ・・・はぁ はぁ・・・」
当たり前の息切れが、絶望を呼ぶ.