‐あおい‐




助けてと言わんばかりに逃げまくる.


泣きじゃくり、まだ幼い幼い顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくるのは鳴海美希.



小さな歩幅で全力で足場の悪い道路を走る.




後方には無数のガイレンピア達.

荒い吐息でゆっくりと追いかける.
捕まったら最後. ・・・と言うのは幼い美希でも想像ができた.





「・・・・・・お゛ねぇぢゃん・・・!!」


悲痛な叫びは暗闇にこだました.



お姉ちゃんは必ず来てくれる、絶対に.


信用を胸に、走り、走りきる.




「ぜぇ・・・はぁ はぁ・・・」






当たり前の息切れが、絶望を呼ぶ.
< 115 / 429 >

この作品をシェア

pagetop