‐あおい‐



自然と体が操縦席へと動く.



何故だろう――――――


この飛行機、どこかでみたような・・・





そんな気がしてならなかった.





歩みよった半壊した操縦席には、動かない人の形をしたものが一つ.


2つある椅子の内の一つに、浅く腰かけられている.





血まみれの体からは多分もう死んでいることが推測できた.






それでもなお相原は近づく.


死体であれ、人間がいたことが嬉しかったから.
< 131 / 429 >

この作品をシェア

pagetop