‐あおい‐




「・・・なに死んでんだよ!おい!」



怒鳴りつけるかのように叫び、兄の肩を激しく揺さぶる.


その目からは幾つもの涙の粒が溢れる.




必死に問いかけても、返事はかえってこない.


相原は残酷な虚無感を味わった.
顔を俯け、ただただ涙を流すばかりだった.




その時――――――――

兄のズボンのポケットから何かがヒラリと落ちる.


相原の近くをゆらゆら揺れて、やがて床へと辿り着いた.




「・・・・・・・・・写真・・・?」
< 133 / 429 >

この作品をシェア

pagetop