‐あおい‐



瀬戸は部屋の角にあったとても重たそうな消火器を見つけた


これだ!


そうこうしてる内に後藤は仰向けになった夏希に馬乗りになり、夏希を弱らせてゆく


「アッハッハッははア!!」



埃まみれの消火器を精一杯の力で持ち上げると、その一瞬で瀬戸は消火器を振り上げた



そして、後藤の濁った表情を睨みつけると後藤の頭めがけて消火器を振り下ろす



「オラァァァァア!!!」





ガンッ・・・




ぽた、ぽた・・・っと予想外なほどの鮮血が夏希の頬を伝る

途端に静けさに包まれた部屋の中で、夏希の泣き声だけが残されていた
< 160 / 429 >

この作品をシェア

pagetop