‐あおい‐
【30.-帰りたい-】
「くそっ!!おかしいだろうがよ!!」
コンクリートのみで固められた空間で中箕は絶叫する.
歩けど歩けど、出口は見つからない.
走れば走るど、徐々に室内の光は薄くなっていき、自分の存在が消えてゆく
歩き疲れた、もう限界だ
何度も浮かんだ言葉を口には出さずに心に閉じ込め、悔しさを噛み締める
「どうなってんだよ・・・」
まるで迷路のようなエンドレスに本当の絶望を教えられたようで、自分でも脱力感していくのがわかった