‐あおい‐
―――――――どれくらい歩いただろう?
出口なんてないんじゃないだろうか.
このトンネルのゆく先はあの島なのだろうか・・・
――――寒い
もう海水が膝下まで水位を上げていた.
宮地は奪われてゆく体温、身動きのとりにくくなった体に一層、不安を覚える.
ザバッ・・・ザバッ
・・・・・・・・・これは!
確かに聞こえた. 人がゆっくりと海水の溜まったトンネルの中を歩いている.
自分以外に人間が・・・
「おオォーい!!・・・誰かいるのかぁー!!」
宮地は僅かな希望を信じて、大声をあげた.