‐あおい‐


同じ場所から薄汚れたライターを持ち出すと、行為は解りきっている、長細く燃ゆる灯が立ち上る.



「これで、・・・・・・最後.これは俺のケジメだから.」



中箕は目を細めながら微かな明かりを、時限装置にくっつけた.



「・・・私を殺す気ですか?・・・・・・フハハ!おもしろいですねー.私を殺しても現状は変わりません.やめなさい・・・!」


言葉とは裏腹に焦りをちらつかせる赤坂.中箕は、それは十分に伝わっていた.


「僑介、これが俺の最期だ.離れていてくれ」
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