‐あおい‐



「やめろ!!・・・・・・・・・・・・中箕!お前が死ぬ必要なんてないだろ!!」



「ある!!これは全部俺の責任なんだ!!」


瀬戸は言いつつも、近づくことはできない.
何度も見てきた死にゆく人々の姿.
その鮮明な光景が恐怖を煽る.



「・・・中箕!お前に死なれたら、もう俺はひとりぼっちになっちゃうんだよ!!!・・・夏樹も、優華も死んで・・・・・・・・・お前まで死んだら・・・・・・何も残んねえよ!!!」



「僑介、・・・・・・・・・・・・・・・お前が、一番の・・・」


時限装置は着実に爆発へと近づく.
ジジジジっ・・・と音をたてて、小さな灯がどんどんと勢いを高める.


「僑介・・・」
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