‐あおい‐





あおい中学校―――――――――屋上.
開放感、広さ、雰囲気.
すべての必要素を揃えていると言われている.


宮地達也によって.



青く晴れた空の下で中村は安堵感を垂れ流す


「ふぅ・・・」




賑わう教室で独りで弁当を食べるのは残酷極まりない.


その逃げ場所として中村に採用されたのが屋上だった.



屋上の真ん中あたりで腰を下ろすと、飲み物が無いことに気がつく.



「まぁいいか・・・」


大して気にすることなく、弁当の蓋をあけ、真っ白いご飯を食べ始めた.




その時だった.

「ちぃーす!!!カフェ・オ・レを買ってきてあげたゾ」



屋上扉を勢いよくあけ、颯爽と登場したのは宮地だった.
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