‐あおい‐
・・・まずい!!
「もう、腹いっぱいなのに」
控え室から聞こえる声は無機質なものだった.
まるで機械のような.
中箕の体は硬直してしまう.
流れ出る汗に拭いもしない.
ただひっそりと祈るように手を組む.
ギィィイ・・・・・・
ゆっくりと開くドア.
後藤は下をペロっとだし、口周りの血を舐めまわしながら映写室へと入ってくる.
・・・・・・・・・思わず目を合わせてしまった.
後藤は口元だけがニヤリと薄ら笑い、静かに囁く.
「見ーつけた」