‐あおい‐





「まず、そっちの人から逝こうか」




東堂は銃の焦点を夏希へと変える.


ほんの少し角度をずらした銃.


それに反応するかのように、夏希はヒッ!と小さく声をだす.








「・・・・・・今度こそ撃つぞ・・・・・・・・・!」


(あれ?)

瀬戸の構えた拳銃がガタガタと震えている.


焦点が合わない.うまく拳銃を握れなくなる.



ドゥン!!


東堂の機関銃から放たれた弾が瀬戸の拳銃を一瞬にしてはじく.




カラン・・・


拳銃が静かに床に滑り落ちた.
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