導きのウサギ
さてさて、ボクの役目はまだあります。

次の日から、ずっとバス停で女の子を待ちました。

女の子は最初、一週間に一度来ていました。

それが二度、三度と増えていき…毎日来るようになりました。

それはきっと、村人が女の子を歓迎してくれるから。

そして青年に恋をしているから。

まあ…良いことですよね。

女の子はここに癒やしを求めに来たのです。

思いっきり優しくしてくれる人がいれば、人間すがり付きたくなるものなのでしょう?

まあウサギであるボクには、分からないことですけど。

最近では村人がエサをくれるようになり、ボクも幸せです。

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