3人の想い
プロローグ
「おーおー、見せつけてくれちゃって」
ロビーでカンジさんに抱きしめられたまま見つめ合っていると、背後から声をかけられた。
「あ、タカ」
カンジさんが言うので振り返ると、タカ先輩がタバコに火をつけながらソファに座るところだった。
「そろそろ宴会、お開きらしいぜ。
みんな部屋に戻って、2次会始めるらしい。
おまえらは別に部屋用意するか?」
私は恥ずかしくて声も出せず、すぐにカンジ先輩から離れてうつむいた。
「あー、いやー、真奈美、そろそろもどろっか」
カンジ先輩は、慌てて私の手を引いた。