3人の想い
「すみませんでした」


私はタカ先輩に頭を下げた。


すると、美雪先輩がかばってくれた。


「いいのよ、真奈美。
真奈美の言ったことは事実なんだから。
慎一から聞いたわけじゃないけど、この人がそういうことしてたのは、おおかた、昔、女にひどい目に合わされた仕返しかなんかだと思うわ」


タカ先輩がギョッとしたように美雪先輩を見た。


「ふん、図星でしょ」


美雪先輩が勝ち誇った笑みを見せると、タカ先輩はしどろもどろに問いかけた。


「だって、おまえ、あの時は、ほら、家庭環境がどうのとかしか言ってなかったじゃないか」


そんなタカ先輩を美雪先輩は冷ややかに見つめた。
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