タイムオーバー☆
お店に入って
食事をする間も
仕事の話は一切することはなく
会話は自然に弾んだ

久しぶりに笑ったかも



『よかった。
高村さんの笑った顔見れて』


『えっ?』


『店では営業スマイルって感じやし
チーフがいる時といない時では別人みたいやし』


『ホントに?』


『見てられなかった…

でも
彼氏ができたみたいで
明るい高村さんが戻ってホッとしたんだ。

でもまた…
前以上に苦しんでる?』



『吉村さん鋭い!?
心理学者みたい…

彼が家を出たの』



『えっ!
一緒に住んでたん?』



『彼とはルームシェアをしてただけで
彼氏じゃないんです。

パートさんの早とちりに
説明するのが面倒で
彼氏にしてましたけど(笑)』


『そうなんや…
なんか複雑

でもいいや!

俺にもチャンスが
あるってことやから
なんか勇気が沸いてきた』


この人は
私を笑顔にしてくれる


コウイチへの想いは
今も消えないけど
吉村さんを
もっと知りたいと思った

< 228 / 301 >

この作品をシェア

pagetop