記憶―愛してるのサイン―


部屋に戻ろうとした時。

お父さんがあたしに聞いて来た。

「将来の夢は有るか?」

「将来の夢?ん……バスガイドになりたいなっては思ってるよ」


「そっか!分かった」
ニコッと笑ったお父さんの顔。


それがあたしと生きてるお父さんが会話した最後だった。
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