あなたじゃなきゃダメ...

15分ぐらい走らせて

会社の近くに車を止めた。

「めっちゃお腹減ったわ。

なな、早く食べたい!」

子供のようにはしゃぐたろうが

可愛かった。

「美味しそうやん。

ななそんな見た目やのに

料理できんねんな?」

たろうはびっくりして聞いてきた。

私はこう見えて

家族の夜ご飯を毎日作ってたから

料理には自信があった。

「そんな事言う人には

あげません!」

お弁当箱を取り上げようとした時

「嘘やて。

いただきま〜す!」

たろうは私の手を払って

ハンバーグにがっついた。

「……」

美味しくないとか?

味見してきたほうが良かったかな?

私は不安だった。
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