あなたじゃなきゃダメ...

「まだおんでえ」

作業員の声で振り向くと

全部で4匹の子猫が居た。

私は全員の体を洗い

ダンボールにタオルを敷き

猫を寝かせた。

そして事務所からミルクを持ってきて

飲ませてみるが飲まなかった。

「この子猫どないします?」

事務所でプチ会議を開いた。

「親猫が飛び出してきて

その後この子猫が見つかったから

まだ近くに親猫おると思う。

もしかしたら迎えに来るかもやから

外に出しといて様子みよ」

上司の言葉に納得した。

「ななちゃん

みんなが汚いって嫌がる中

全員の体洗ってくれてありがとう」

そう言われた。

もともと実家で猫を飼っていたから

好きだった。

初めは本当に子猫だったから

体を洗っていいのか迷った。

でも上司の言葉で

私がした行動は間違ってなかったのかと

思えた。
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