あなたじゃなきゃダメ...

今日から仕事が始まるので

6時前に起きて帰る用意をし

たろうを起こした。

「おはよう」

次にこの言葉を交わすのは

いつになるか分からない。

だからいつもよりも気持ちがこもった。

たろうの用意を待って

家に送ってもらった。

「いってらっしゃい」

この言葉も当分言う事はないだろう。

私はこっそり鍵を開け、家に帰った。

幸いまこは寝ていたので

静かに化粧を済ませ、仕事に向かった。

仕事が終わり家に帰るのが憂鬱だった。

それでも時間が過ぎ、仕事が終わった。

家に帰るといつも通りのまこが居た。

でも私は何を話したらいいのか、

どのように接したらいいのかが

分からなかった。

できるだけ普段を装い

夜ご飯を作って一緒に食べた。

家に居づらかったので

食べた後に実家に帰った。
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