あなたじゃなきゃダメ...

そして近くの公園に行き

ベンチに腰をかけた。

私とまこの間には

微妙な距離があった。

「話って何?」

まこがなかなか切り出さないので

しびれをきらして聞いた。

「仕事決まった」

そう言ってまこが首や耳や指や腕に

身に付けているアクセサリーを見せてきた。

「これ全部働いてる店のんやねん。

アクセサリー屋さんで働いてるねん」

少し嬉しそうだった。

「おめでとう」

口では祝福の言葉を言ったけど

心の中は違った。
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