あなたじゃなきゃダメ...

屋上に着いて私はエレベーターから

動かずにたろうが顔だけ出した。

「上司と事務員密会してる」

たろうがこっそり言った。

私もちょこっとだけ顔を出す。

そこに居たのは前から

ダブル不倫と噂されている2人だった。

上司がたろうに気付き声をかけた。

私はとっさにたろうの背中に隠れた。

展望台は諦めて来た道を戻る。

「こんなとこで密会なんか

社長にバレたらどないすんねんな~」

たろうが言ったが

「でもあの2人の事はみんなが知ってて

誰も何もゆわんやん。

おかしい話やでな。

ななたちも不倫やけどな」

笑いながらそんな話をしていた。

そして夜中の3時頃に

たろうたちの部屋をあとにして

自分たちの部屋で眠りにつこうとした。
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