愛してる
蓮の広げる腕の中に飛び込んで強く抱き着いた
「蓮大好きだよ」
「俺だって大好きだよ
離婚なんて絶対しないから安心しろ?」
「……うん」
良かった
「それで俺の大事な話…聞いてくれる?」
「大事な話?」
「これからその会社のお嬢さんを説得するために名古屋まで行かなきゃいけねぇんだよ」
「何それ…キッパリ断ったんじゃないの?
向こうは蓮が結婚してるって知ってるんでしょ?」
「知ってるよ?
でもすげぇわがままな子で
“結婚してるから何?離婚すればいいじゃない”って全然諦めてくれねぇんだよ…」