新月の兎
ぴょんぴょこ、ぴょんぴょこ、と走り寄ってきます。

うさぎ……。
どうやら兎のようです。

道が暗くなっていきます。

そこで、いつの間にか怒鳴り声が聞こえなくなっていることに気がつきました。

車が走り去っていきます。

兎はぴょんぴょこ、ぴょんぴょこと近づいてきます。

私はなぜこんな夜遅くに兎が出歩いて(というのでしょうか)いるのか驚きながら、じっと見つめました。

時々、目が赤く輝きます。

「まって!」
< 3 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop