白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~



桃子に肩を叩かれて、私は振り向いた。



先生と美穂が戻ってきた。


一緒に……





「大丈夫だよ!直!」



桃子が耳元で優しく囁いた。




私はさっき、ゆかりに慰めて欲しいって思った。


こんな時、ゆかりなら私を優しく包んでくれるだろうなって。



でも、桃子がいた。





桃子は、私の変化に気付いて、心配してくれていた。


桃子がいてくれて良かった。




先生はタカの隣に座った。


そして、耳に手を当てて、何かコソコソっと話していた。



先生は、きっとタカに頼まれて美穂を追いかけたんだ。



タカと美穂の為に行動してくれた先生に対して、あんな気持ちになった自分が嫌だよ。






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