白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~



専門学校の仲間だけの時間。


卒業前に戻ったようだった。



こうして、いつも一緒に昼食を食べながら、他愛もない話をしていたよね。



恋愛のことや進路のことで悩んだりしたけど、いつも仲間がいたから乗り越えることができた。



かけがえのない仲間。


ひとりでも欠けたら“あの頃の仲間”じゃない。


誰ひとり欠けちゃいけない。




要君、真崎君、桃子、あゆみ……そして、美穂。


6人揃わなきゃ、意味がない。




私は、美穂に対して抱いてしまったドロドロした感情を、消し去ろうと努力した。



消せそうで消せない。



だって、この店に来てから……

美穂は私と目を合わせない。




明らかに避けていた。



牧場では、仲良く話していたのに。








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