白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
心配★先生目線★
―先生目線―
「お前らだけで楽しんで来いよ」
不本意だけど、直と別行動……
卒業旅行も兼ねているこの旅行。
俺と翼先生とタカの3人は、あの6人とは違う店にいた。
「いつの間にか、俺もみんなと同級生の気分でしたよ」
タカは、薄めの梅酒を飲みながら目を細めた。
「そうだな。俺もいつの間にかみんなを生徒だと思っていた」
俺もタカと同じ梅酒を飲む。
背の低いいびつな形をしたグラスの中に、大きな氷がひとつ浮かんでいた。
「翼先生は、あっちチームでも良かったんですよね。みんなの恩師なんだから」
「いやいや。俺なんか入ると話したいこと話せないと思うしね」
翼先生は、もうウーロン茶。
「酔うのが怖いんでしょ?」
俺がニヤニヤしながらそう言うと、翼先生はウーロン茶を吹き出した。
「ちょっ!!ちょっと!またそんなことを……」