白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
タカと俺は、そんな翼先生を見て、懐かしさを覚えた。
「初々しいよな!ああいうの」
「そうですね。俺も美穂とはもう長いから」
翼先生は、ハンカチで口を押さえながら呼吸を整えた。
「でも…… 正直、酔っ払ってしまうと、何をしてしまうかわからない。好きな女の子とふたりきりで部屋にいて、平常心を保てるかどうか…… 俺にもわからない」
翼先生の本音。
そりゃそうだ。
「大事にしたいから」
翼先生は、真剣な表情でそう言って、俺の梅酒のグラスに手を伸ばした。
「お?酔っちゃうんですか?」
翼先生は、また顔を赤くして照れた。