白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
第2章

切ない夜




シャワーを浴びて、ホテルに置いてあったパジャマを着る。


カーテンを開ける。


夜景を見下ろしながら、今日の出来事を思い出す。




考えないようにしようとすればするほど、美穂の言葉を思い出してしまう。




美穂の言葉と、美穂の視線。


先生を見つめる美穂の笑顔。




切ないよ。


先生……





「直、何があったか話して欲しい」


私の後にシャワーを浴びた先生が、上半身裸で私の隣に立つ。



「先生、裸だぁ」


「だって、すぐ脱ぐだろぉ」


下半身に巻いたタオルを外そうとする先生の腕を掴む。



「エッチ~!!」


「嘘だよ。今日は、直と話がしたい」



ベッドはふたつある。


でも、先生は、ひとつのベッドで眠ろうなって言ってくれた。





ふわふわしたベッド。


タオルケットをかぶる。


ひとつのタオルケットの中に、ふたりで頭まで全部入る。









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