白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
美穂の心
先生と絡み合っているうちに、先生は寝息を立て始めた。
お酒飲んでいたし、疲れたんだろうな。
このままくっついて、私も眠ろう。
そう思った時だった。
鞄の中に入れっぱなしだった携帯が、ブルブルと音を立てた。
先生を起こさないようにベッドからすべり落ちる。
「誰だろぉ……」
桃子からの重大報告だったりして!?
私はドキドキしながら、届いたメールを開く。
【寝た?】
短いメールの送り主は……
美穂だった。
なにごともなかったことになんてできない。
向き合わなきゃいけないってわかっていても、怖くて逃げ出したくなる。
【起きてるよ】
私は、タオルケットからはみ出た先生の足を見つめながらメールを返信した。
大丈夫。
私には先生がいる。
何があっても私には先生がいる。
だから、ちゃんと美穂と向き合わなきゃ。