白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
『ごめんね。気になって眠れなくて。おやすみ、直』
え……
何、この電話。
全然、美穂の心が見えてこないよ。
こんな電話、余計に眠れない。
よそよそしくて、辛い。
美穂が遠くなる。
失うなんて嫌だよ。
美穂は、いつでも私のことを心配してくれて、応援してくれて……
先生のことを好きかも知れないと思った時は、そんなことも忘れてライバルだと思ったけど、やっぱり大好きな友達。
失いたくない。
切られた電話。
画面を見つめながら、もう一度かけ直そうかどうしようかと悩む。
涙が溢れる。
涙が止まらない。