白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
公園には何組かの観光客のグループがいて、私達が騒がしいからかこっちを見ていた。
「俺が言うのもなんだけどさ、俺達のグループってさ」
要君が小さな声で……
「全員イケてない?」
要君がそんなことを言うのって意外な感じで、みんなが要君のことをバカ~って笑った。
でも、全員イケメン!!
それは誰が見てもそうだと思う。
先生はもちろんだけど、翼先生もダンディーな渋さを持ったイケメンだし、要君は超爽やか好青年。
真崎君はちょっと怖そうだけど人懐っこい笑顔の持ち主で、タカは知的な雰囲気が漂う美形……
みんなそれぞれ違う魅力があって、個性的。
「直~、俺のこと見つめ過ぎだって」
「え?! 今、無意識だった」
ぼーっと先生を見ていた。
またみんなは私と先生のやり取りを見て笑っていた。
自然な感じでいられる。
美穂の視線を気にすることもなく、今まで通りの私達でいられる。
また壁を越えちゃったね、先生。
でも今回はひとりで越えたわけでもふたりで越えたわけでもない。
みんなが私の手を引っ張って、お尻を押してくれて、ガンバレガンバレって応援してくれたんだ。
だから、乗り越えることができた。
また、“いい夫婦”になっちゃったよ。
新垣和人と、新垣直……
ふふふ。