白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「翼先生、ゆっくり入ってきてください!!!!」
恥ずかしくて私は背を向けたまま、窓から夜景を見るフリをした。
完全に、私の全神経は、背中に集中していたけど。
「じゃあ、絶対に眠っててください」
敬語でそんなことを言う翼先生。
「はい。眠ります」
「よろしい」
翼先生は、お風呂に入った。
ドキドキが止まらない。
化粧水、乳液、ハンドクリーム……
落ち着け、桃子。
落ち着かなきゃ。
いつものように、夜のお肌のお手入れをして、タオルで髪を乾かす。
早く寝よう。
翼先生が戻って来たら、絶対に眠れないもん。