白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
ラベンダー畑
公園の中はいつの間にか、私達グループだけになっていた。
「じゃあ、来週くらいまた集まろうね」
「要君、ちゃんと戻って来いよ~」
「直と先生、新婚旅行楽しんでね!」
何度も何度も手を振って、みんなと別れた。
すぐに会えるのに、別れるのが寂しかった。
「さてと…… 今からが本当の第二回新婚旅行だな」
先生が、“はい”って手を出してくれて、私はその手の上に手を乗せた。
ぎゅって。
ぎゅって握ってくれるんだ。
温かい大きながっしりした手で。
「好き」
思わず口に出してしまう。
「ん?このタイミングで?」
先生は、唇を少しとがらせて不思議そうに私の顔を見る。
「うん。今思ったから」
「そう?じゃあ、俺も言うけど、直の手の感触好き」
「そうなの?」
「うん。なんかふにゃってしてて、俺の手にフィットする」
何度もぎゅって握り直してくれる。
旦那様相手に、こんなにときめくなんて…… 変じゃないかな?
「ラベンダー畑、行くぞ」
「はい!!」