白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
親友の笑顔
少し会っていないだけでずいぶん久しぶりに感じた。
他の友達と一緒に旅行に行っていたせいかな。
今までは、久しぶりだと感じることはあまりなかった。
懐かしい場所で待ち合わせすることにした。
駅前のドーナツ屋。
私がピンチの時、ここに呼び出して、ゆかりが飛んできてくれたことを思い出す。
「ゆかりぃ~」
「なお~」
両手をフリフリしながら、ゆかりが店内に入ってくる。
やっぱりゆかりに会うと、ほっとする。
「直の浮気者~!北海道、楽しかった?」
「うん!でも、ちょっといろんなことがあって」
話したいことはいっぱいあるけど、聞きたいことも山のようにあって、私達は何から話していいかわからずに、ただ興奮して手を握り合う。
「まずは、直の話を聞く!私の話は、長いから。ふふふ」
目を細くして、頬を染めながらそう言ったゆかり。
たっくんとの復活は、きっと映画のワンシーンのように素敵だったんだろうな。
私達は、4つのドーナツとミルクティーをテーブルに置いた。