白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「2個買っちゃった」
ゆかりは、私の好きなドーナツを二つお皿に乗せて戻ってきた。
「じゃあ、ゆかりの話聞こうかな。ハンカチ用意してきたから」
「そうだよ。感動の涙流す準備しといてね」
大好きなゆかりの涙をたくさん見た。
あんなに泣いているゆかりを見るのは初めてだった。
すれ違い、絡み合い、好きなのに別れることになったゆかりとたっくん。
どんな風に、ふたりは元に戻ったんだろう。
私はひざの上にハンカチを置き、ゆかりのキラキラした瞳を見つめた。