白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
かけがえのない人★ゆかり目線★
―ゆかり目線―
私は、たっくんとの日々が永遠に続くと信じていた。
平和に何事もなく、私達は一緒にいられるものだと思っていた。
でも、人生そんなに甘くない。
私は油断していたのかもしれない。
一緒にいることが当たり前になりすぎていた。
たっくんを失うことなど考えたこともなかった。
そんな私に訪れた“別れ”
泣いた。
涙が枯れるほど泣いた。
喧嘩をして流す涙とは種類が違う。
勢い良く出てくる涙じゃない。
ふとした瞬間に、頬を伝う涙に気付く。
本当にふとした瞬間。
電車に乗って、窓の外の景色をボーっと眺めている時。
買い物に行ったお店で懐かしい曲がかかっていた時。
綺麗な夕日を見た時。
直からのメールが来た時。
仕事中、時計を見上げた瞬間でさえ。
胸が痛む。