白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「先生、浴衣買おうね」
「え?俺も?」
「当たり前だよ~!先生の浴衣姿が見たいもん。甚平でもいいよ!」
直は砂の上に指で絵を書く。
「それ俺?」
「うん。浴衣着たら似合うよ~絶対。先生、何着ても似合うもん」
「でも、裸の俺が一番好きだろ?」
スイッチ入りかけの俺がそんなことを言うと、直は砂のついた足で、俺の足を踏んだ。
「なぁお~?怒ってんの?」
俺も直の足を踏み返す。
「先生の裸も…… 好きだよ」
お?
まじ?
俺の足に砂を乗せながら、直は小さな声で言ってくれた。
「俺も…… 好きだよ」
調子に乗った俺。
直は照れた表情で、頬をプーっとふくらませた。
だって、本当のことだから仕方がない。