白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「誠人さんメロメロだったね」
誠人達が帰り、コーヒーカップを洗いながら直が言う。
「誠人じゃないみたいだったな」
「ああいう誠人さん見てると、先生と兄弟だなって思ったよ」
「そう?俺、あんなニヤけてる?」
直の腰にエプロンを巻きながら、直に顔を寄せた。
「ニヤけまくりだよ?先生は」
直は振り向いて、笑った。
「直のお姉ちゃんは、どうなってるんだぁ?」
俺は洗い物をする直の横で直を見つめていた。
誠人と同じくらいの時期に、彼氏ができたと聞いていたが……
「まだ詳しく聞いてないんだよね。でも、続いてるみたい」
「想像できねぇな。お姉ちゃんの彼氏って」
直はうんうんと頷きながら、手際よくコップを洗っていた。