白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~




「この公園、好きになったか?」



最後の線香花火の火が消えた後、先生はそう言ってベンチに視線を移した。



「うん。大好き。この公園も、先生も大好き」



「そうか。良かった」



ゴミを集めて、しっかりと上から水をかける。


そして、コンビニの袋の中へ入れて、先生はお持ち帰り。



さすが。


先生はやっぱりすごい。




静かな公園のベンチに腰掛け、見つめ合う。



先生は私のお腹に手を近づける。




「できてるといいな」



「うん。絶対できてる。そんな気がしてきた」




先生は、私のおでこをコツンと突っついて、やんちゃな顔して笑った。




そっとそっとキスをした。


私も先生も少し恥ずかしかった。





赤ちゃんに見られているような気がして。




だから、そ~っと優しいキスをした。








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