白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「やべーって。絶対かじられる!!」
やぎに囲まれた要君。
いつもはクールでかっこいい要君なのに、そんな雰囲気がどこかへ消えていた。
「あははは。要君のことばっかり追いかけてるよ!!そのやぎ」
私が手を叩いて喜んでいると、隣にいた先生がジロリ……
「ちょっと、ジェラシー……」
そんなことを言う先生がかわいくて私は先生の手を握った。
「ふん」
「先生!!どしたの?やきもち?」
「ふん」
「ごめんね、先生」
「だって、今すっげー嬉しそうな顔で要君を見てた」
先生かわいい。
どんどん素直になる先生が愛しくてたまらない。
「先生かわいい。先生好きだよ」
先生にしか聞こえない声で、愛の告白。
先生は、スネた顔をゆるませて、ニヤっと笑ってくれた。