白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~



いつも先生とのキスはドキドキするけど、今日は特別だった。


ずっとみんなと一緒にいたから、変な感じで……ドキドキがいつもの倍になる。





「要君以外は、今みんな同じことしてるよ」


先生は私をベッドに運ぶと、そんなことを言った。



「え!!!桃子と翼先生も?」



「どうだろうな。多分、イチャイチャしてるよ」



先生はいつもの家のシャンプーとは違う匂いがして、それもよりドキドキを倍増させた。



「先生、いい匂い」



「直もいい匂い」




先生が私の髪の間に指を入れる。



髪に鼻をくっつけた後、私のおでこに優しくキスをした。





薄明るい光が差し込む部屋の中。


手を伸ばして時々先生がカーテンを開ける。



夜と昼の間。


まだ存在感のない月が、ひっそりと私達を見守っていた。







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