白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~



大好き。


和人、愛してる。



北海道でひとつになったね。



思い出すね、修学旅行。


先生のスキーしてる姿がかっこよすぎて、私は胸が痛かった。


リフトに一緒に乗るために、先生は必死で頑張ってくれたよね。


カラオケ大会での先生。

見回りしてる先生。



今もはっきりと覚えてるよ。

あの日の浴衣の模様や、頭に巻いたタオル。


階段から投げてくれたタオルは、いい匂いがした。


階段の下のスペースで、こっそりキスをしたね。



先生を独り占めしたいって思ってしまう自分がすごく嫌だった。

でも、先生はそんな私のことをしっかり包み込んでくれた。



先生、あの頃……

私達は、必死で守っていたね。



強く握ると割れてしまうグラスのような愛。

そっとそっと、それを守りながら……



割れてしまいそうだったグラスは、いつの間にかとても強くなった。



先生、いつも先生が守ってくれたから。


秘密の恋だったけど、本当に幸せだったんだ。




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