白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「あはははは」
何がおかしいのか男の子達はそれを見て笑った。
私達女子は、下まで走って、杖を拾った。
杖を持って、階段をあがり、こっちを見ていた先生と目が合った。
先生、すごく我慢してる。
先生に杖を手渡した。
「大丈夫ですか?」
先生は、おじいさんに近付き、そっと肩に手を乗せて、杖を渡した。
そして、笑っている男の子3人の前へ。
「何がおかしい?自分達が何をしたかわかってんのか?」
低い声。
学校でも時々しか聞けない先生の本気の怒った声。
静まり返る駅の構内。
人はほとんどいなかった。