白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「わざとじゃねぇし」
1人の子がそう言って、逆方向へ歩き出そうとした。
すると、3人のうちの1人が、その子を引き止めた。
「ちょっと待てって」
先生がキレる前に、引き止めてくれて良かった。
「すいませんでした」
ふてくされた顔して、1人の男の子が頭を下げた。
相手は、先生。
そんな心のないすいませんで許されるはずがない。
「お前ら、目をつぶって階段のぼってみろよ。どれだけ怖いかわかるか?」
3人とも下を向いて頭を下げた。
「すいません。反省してます」
「軽い気持ちでしたことが、人の人生を変えてしまうこともある。あのおじいさんが明日から電車に乗るのが怖くなったらどうする?お前ら責任取れんのか!!」