白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
宴会
「やばいよね、あの低い声」
「目力もすごいし!かっこ良かったなぁ」
あゆみも桃子も美穂も、先生を褒めてくれて、私は照れくさいやら嬉しいやら……
「慎司も、新垣先生に弟子入りしたら、かっこよくなるかな」
あゆみは、ウニを豪快に口に入れながら笑った。
男性陣と女性陣で、違うテーブルに分かれ、楽しい夕食の時間。
「直と先生見てると、私とタカはまだまだだなって思う。だから、結婚も焦らずにゆっくり待つよ」
隣のテーブルで盛り上がるタカを見つめながら、美穂は呟くように言った。
私から見ると、タカと美穂は完璧なふたりに見えた。
タカは美穂との結婚の為に自分を磨いて勉強しているように見えるし、美穂はそんなタカを支えている。
「焦らなくても、いつか結婚できるって」
桃子が美穂にそう言うと、美穂は桃子の肩を押した。
「桃子こそ!!翼先生、おじさんだから結婚早いんじゃない?」
桃子は真っ赤になって照れていて、その顔を見ているともうプロポーズでもされたんじゃないかと思うほどだった。