白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「おぉい、直ぉぉ。聞こえてないのかぁ?こっち来て」
甘えた声の先生。
みんなは、ラブラブだねと言って冷やかした。
私は先生の隣にちょこんと座って、先生の飲んでいたお酒を一口飲んだ。
「うわぁ!濃いよぉ」
「そうか?直は、オレンジジュースでも飲んどけよ」
先生は、店員さんに手をあげて、オレンジジュースを注文した。
なんだろう。
この感じ。
懐かしいような切ないような……
変な胸騒ぎ。
高校時代によく感じた気持ち。
授業中に先生に何か頼まれたり、私にだけ何か言ってくれたりすると、すごく嬉しかった。
そんな感じ。