白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「飛行機、怖いか?」
飛び立つ前の飛行機の中。
先生が心配そうに私の手を握ってくれる。
私はすっかり飛行機が怖くなくなっていることに気付く。
「全然、平気!!先生の力だね」
本当に先生の存在のおかげ。
繋いだ手の温もり。
優しい微笑み。
あの修学旅行の飛行機の中での恐怖が嘘のよう。
先生と一緒なら、怖いものなしだね。
みんなとは北海道で合流することになっているので、飛行機はふたりきり。
私は飛行機の中の先生も大好き。
すぐに眠くなって、私の手を握りながら眠る。
その寝顔を眺めていると本当に幸せだなって思う。
「もう寝ちゃったぁ?」
「ん……」
先生の寝顔、かわいい。
先生の手をそっと握ったまま、私も目を閉じた。