白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~



「飛行機、怖いか?」


飛び立つ前の飛行機の中。


先生が心配そうに私の手を握ってくれる。




私はすっかり飛行機が怖くなくなっていることに気付く。




「全然、平気!!先生の力だね」


本当に先生の存在のおかげ。


繋いだ手の温もり。

優しい微笑み。




あの修学旅行の飛行機の中での恐怖が嘘のよう。


先生と一緒なら、怖いものなしだね。




みんなとは北海道で合流することになっているので、飛行機はふたりきり。



私は飛行機の中の先生も大好き。




すぐに眠くなって、私の手を握りながら眠る。



その寝顔を眺めていると本当に幸せだなって思う。




「もう寝ちゃったぁ?」


「ん……」




先生の寝顔、かわいい。



先生の手をそっと握ったまま、私も目を閉じた。






< 8 / 358 >

この作品をシェア

pagetop